問題番号 : 119A64

73歳の女性。左足趾の痛みを主訴に来院した。6か月前から約500mの歩行で左ふくらはぎの痛みが出現し,数分の安静で症状は消失していた。かかりつけ医から抗血小板薬が処方されていたが,2か月前の靴ずれを契機に左第五足趾に潰瘍ができ,安静時も痛みが出現したため受診した。高血圧,糖尿病および脂質異常症で55歳から内服治療中である。体温37.0℃。脈拍96/分,整。血圧140/90mmHg(左右差なし)。呼吸数22/分。SpO2 95%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。両側大腿動脈の触知は良好だが左膝窩動脈,後脛骨および足背動脈の触知は減弱している。下腿に触れると,右より左が冷たい。左第五足趾に潰瘍を認め,周囲は発赤を伴い,圧痛を認める。左第一足趾に壊死を認める。血液生化学所見:血糖123mg/dL,HbA1c 6.6%(基準4.9~6.0),HDLコレステロール30mg/dL,LDLコレステロール141mg/dL。CRP 2.5mg/dL。下肢の動脈造影検査で,左浅大腿動脈の閉塞を認める。
 この患者に考慮すべき治療で誤っているのはどれか。

正解
b
国試正答率
62%

Assessment
①73歳の女性。500mの歩行で左ふくらはぎの痛み,数分

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る