問題番号 : 119A56

56歳の女性。見当識障害を主訴に家族に付き添われて来院した。1週間前から37℃台の発熱が続き,昨日から自宅のトイレの場所が分からなくなった。下痢と血便はない。意識レベルはJCSⅠ-2。体温37.8℃。脈拍88/分,整。血圧144/88mmHg。両下肢に点状出血を認める。眼瞼結膜は貧血様で,眼球結膜に軽度黄染を認める。胸骨左縁第3肋間を最強点とするLevine 2/6の収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。尿所見:蛋白2+,潜血2+。血液所見:赤血球230万,Hb 7.1g/dL,Ht 20%,網赤血球5%,白血球8,890,血小板2.1万。末梢血塗抹標本で破砕赤血球を認める。PT-INR 1.0(基準0.9~1.1),APTT 27.6秒(基準対照32.2),FDP 9μg/mL(基準10以下)。血液生化学所見:総ビリルビン2.9mg/dL,直接ビリルビン0.7mg/dL,AST 48U/L,ALT 42U/L,LD 1,025U/L(基準124~222),尿素窒素50mg/dL,クレアチニン1.9mg/dL。CRP 0.8mg/dL。
 直ちに行うべき治療はどれか。

正解
a
国試正答率
96%

Assessment
①見当識障害 ⇒ 見当識障害をきたす疾患を想起
②血便は

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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