72歳の女性(4妊2産)。多量の性器出血を主訴に救急車で搬入された。2年前から帯下の増量と不正性器出血を自覚していたが,家族には相談していなかった。3か月前から,出血量が増え,めまいも出現した。今朝トイレで多量の性器出血があり,家族が救急車を要請した。意識は清明。身長152cm,体重48kg。体温37.8℃。心拍数100/分,整。血圧110/74mmHg。腟鏡診で子宮頸部に易出血性の腫瘤を認めた。内診では腫瘤の可動性は不良で,両側で骨盤壁に及ぶ子宮傍結合組織浸潤を認めた。血液所見:赤血球238万,Hb 6.9g/dL,Ht 28%,白血球10,300,血小板21万。血液生化学所見:総蛋白5.9g/dL,アルブミン2.4g/dL,総ビリルビン0.9mg/dL,AST 30U/L,ALT 26U/L,LD 250U/L(基準124~222),尿素窒素60mg/dL,クレアチニン2.8mg/dL,Na 138mEq/L,K 5.4mEq/L,Cl 105mEq/L,CEA 3.8ng/mL(基準5以下),CA125 28U/mL(基準35以下),SCC 9.8ng/mL(基準1.5以下)。CRP 5.7mg/dL。子宮頸部組織診で扁平上皮癌と診断された。胸腹部単純CTで子宮頸部に径5cmの腫瘍を認め,遠隔転移を認めない。
この患者にまず行うべき治療はどれか。