問題番号 : 119A51

10歳の女児。腹痛を主訴に両親に連れられて来院した。今朝から腹痛が出現し,次第に増強してきたため受診した。3歳時に遺伝性球状赤血球症と診断され,小児科で定期的な診察を受けていた。体温37.2℃。脈拍100/分,整。血圧110/58mmHg,呼吸数16/分。皮膚は黄染を認める。腹部は右季肋部に圧痛を認め,左肋骨弓下に脾を4cm触知する。血液所見:赤血球320万,Hb 9.2g/dL,Ht 33%,白血球9,500,血小板20万。血液生化学所見:総ビリルビン22.3mg/dL,直接ビリルビン15.8mg/dL,AST 125U/L,ALT 647U/L,γ-GT 313U/L(基準9~32)。CRP 0.9mg/dL。腹部単純CT水平断像(A)と腹部造影CT冠状断像(B)を下に示す。
 適切な処置はどれか。

正解
e
国試正答率
80%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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