問題番号 : 119A50

63歳の男性。歩行時のふらつきを主訴に来院した。3年前から田んぼのあぜ道を歩くとふらついて転ぶことが多くなった。同時期から便秘と尿失禁がみられるようになった。徐々に歩行時のふらつきが悪化し,歩行器を使うようになった。最近,書字動作がしにくくなり,物が揺れて見えるようになった。既往歴に胃潰瘍がある。家族歴に特記すべきことはない。身長164cm,体重52kg。体温36.3℃。臥位での脈拍64/分,血圧124/62mmHg。立位直後の脈拍68/分,血圧82/50mmHg。胸部と腹部とに異常を認めない。頭部単純MRIのT2強調矢状断像(A)とT2強調水平断像(B)とを下に示す。
 この患者で認めるのはどれか。

正解
c
国試正答率
84%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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