問題番号 : 119A33

75歳の男性。嘔吐を主訴に来院した。3日前から排便と排ガスがなく,徐々に腹部膨満感が出現してきた。今朝から水分もとれず,便臭を伴う嘔吐をしたため救急外来を受診した。意識は清明。体温36.9℃。脈拍112/分,整。血圧150/80mmHg。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜は軽度貧血様である。腹部膨満を認める。腹部全体に圧痛は認めるが,反跳痛や筋性防御は認めない。血液所見:赤血球320万,Hb 9.0g/dL,Ht 30%,白血球9,800,血小板25万。血液生化学所見:アルブミン2.9g/dL,AST 25U/L,ALT 15U/L,尿素窒素25 mg/dL,クレアチニン0.7mg/dL。CRP 3.5mg/dL。腹部エックス線写真を下に示す。
 次に行うのはどれか。

正解
c
国試正答率
73%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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