問題番号 : 119A30

64歳の女性。空腹時の動悸と発汗を主訴に来院した。1か月前から,朝食後に外出すると,昼食前に空腹感とともに動悸,発汗および手指振戦を自覚している。これらの症状は甘いものを摂取すると改善する。既往歴に脂質異常症,耐糖能異常,慢性甲状腺炎および胆石症があり,脂質異常症に対してスタチンを内服している。身長156cm,体重62kg。体温36.2℃。脈拍72/分,整。血圧142/88mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。甲状腺を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。血液生化学所見:AST 28U/L,ALT 32U/L,γ-GT 72U/L(基準9~32),血糖110mg/dL,HbA1c 6.1%(基準4.9~6.0),総コレステロール182mg/dL,トリグリセリド180mg/dL,HDLコレステロール38mg/dL,TSH 1.2μU/mL(基準0.2~4.0),FT4 1.4 ng/dL(基準0.8~2.2)。
 症状の原因と関連するのはどれか。

正解
c
国試正答率
96%

Assessment
Step1 64歳の女性 空腹時の動悸と発汗

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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