問題番号 : 119A27

45歳の男性。飲酒の量が多いのではないかと心配した妻に連れられて来院した。初回飲酒は20歳,次第に飲酒回数と量が増え,30歳ごろから連日飲酒するようになった。最近数か月間の飲酒量は,日本酒1升/日で会社に行くことができなくなっていたという。診察時,アルコール臭が強く意識がもうろうとしている。身長175cm,体重58kg。脈拍80/分,整。血圧140/82mmHg。眼球運動障害と失調性歩行を認める。血液所見:赤血球368万,Hb 10.9g/dL,Ht 37%,白血球3,800,血小板11万。血液生化学所見:総蛋白5.5g/dL,アルブミン2.9g/dL,総ビリルビン1.2mg/dL,直接ビリルビン0.6mg/dL,AST 88U/L,ALT 76U/L,LD 177U/L(基準124~222),ALP 103U/L(基準38~113),γ-GT 302U/L(基準13~64),アミラーゼ135U/L(基準44~132),CK 342U/L(基準59~248),アンモニア40μg/dL(基準18~48),尿素窒素12mg/dL,クレアチニン0.6mg/dL,尿酸10.9mg/dL,血糖88mg/dL,HbA1c 6.1%(基準4.9~6.0),Na 131mEq/L,K 4.4mEq/L,Cl 97mEq/L。
 追加の血液検査結果を待たずに,この患者に投与すべきなのはどれか。

正解
e
国試正答率
100%

Assessment
①連日の大量飲酒 ⇒ アルコール関連疾患
②意識がもうろ

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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