20歳の女性。瘙痒を伴う体幹と四肢の皮疹を主訴に来院した。全身に皮疹が出現し,瘙痒で夜も眠れていない。既往歴にアレルギー性鼻炎がある。エビ,豚肉,卵および牛乳のアレルギーがある。乳児期から瘙痒を伴う皮疹が左右対称性に生じ,消長を繰り返している。小児期は頭部および顔面に紅斑,鱗屑および漿液性丘疹を生じていた。学童期は肘窩や膝窩などに搔破痕を伴う苔癬化局面を形成した。弟に同様の皮膚症状がある。搔破による痒疹と苔癬化局面が全身に多発している。背部の皮疹の写真を下に示す。血液所見:赤血球468万,Hb 13.9g/dL,Ht 42%,白血球11,300(桿状核好中球10%,分葉核好中球52%,好酸球17%,好塩基球1%,単球6%,リンパ球14%),血小板45万。血液生化学所見:LD 276U/L(基準124~222)。免疫血清学所見:CRP 0.3mg/dL,IgE 13,384 IU/mL(基準170以下)。病変部の病理検査で表皮内に異型リンパ球の浸潤を認めない。
皮膚症状に対する適切な治療はどれか。