問題番号 : 119A22

56歳の女性。指先の蒼白化を主訴に来院した。3か月前から寒いところで指先が白くなることを自覚したため受診した。白くなった後は紫,その後に赤へと変化するという。体温36.2℃。脈拍72/分,整。血圧120/76mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。関節の腫脹や圧痛を認めない。手の写真(A)(B)を下に示す。血液生化学所見:CK 121U/L(基準41~153)。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL,抗核抗体640倍(基準20以下),リウマトイド因子〈RF〉86IU/mL(基準20未満),血清補体値(CH50)34U/mL(基準30~40),C3 88mg/dL(基準52~112),C4 36mg/dL(基準16~51)。爪郭部のダーモスコピー像(C)を下に示す。
 診断はどれか。

正解
c
国試正答率
88%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る