本問は,118F73~75の連問の一部です。
70歳の男性。激しい胸痛のため家族に伴われて救急車で搬入された。
現 症:意識レベルはJCSⅡ-10。心拍数104/分,整。血圧68mmHg(触診法)。呼吸数26/分。SpO2は測定不能(リザーバ付マスク10L/分 酸素投与下)である。心音は奔馬調律である。呼吸音は全胸部にcoarse cracklesを聴取する。皮膚は湿潤し,四肢末梢の著明な冷感を認める。
検査所見:心電図を示す。
以下の追加情報が得られた。
現病歴:数日前から歩行中に圧迫感をともなう胸痛があった。安静で改善するため様子をみていたが,本日就寝後に激しい胸痛が出現し持続しているため家族が救急車を要請した。
既往歴:糖尿病,脂質異常症,高血圧症で内服加療中である。
生活歴:喫煙は30本/日であったが,60歳から禁煙している。飲酒は機会飲酒。
家族歴:兄が狭心症で冠動脈バイパス術を受けている。
検査所見:血液所見:赤血球442万,Hb 13.0g/dL,Ht 41%,白血球12,000,血小板25万。血液生化学所見:総蛋白6.4g/dL,アルブミン3.3g/dL,尿素窒素28mg/dL,クレアチニン1.5mg/dL,血糖198mg/dL,Na 137mEq/L,K 4.4mEq/L,Cl 97mEq/L,脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉832pg/mL(基準18.4以下)。心筋トロポニンT迅速検査陽性。
引き続き心臓カテーテル検査が施行された。右冠動脈造影像(A)と左冠動脈造影像(B)を示す。
冠動脈造影に引き続いて,機械的補助循環下で責任病変の冠動脈に対して緊急経皮的冠動脈インターベンション〈PCI〉を実施後,心臓リハビリテーションが開始された。
心臓リハビリテーションで適切なのはどれか。