問題番号 : 118F73

本問は,118F73~75の連問の一部です。

70歳の男性。激しい胸痛のため家族に伴われて救急車で搬入された。
現 症:意識レベルはJCSⅡ-10。心拍数104/分,整。血圧68mmHg(触診法)。呼吸数26/分。SpO2は測定不能(リザーバ付マスク10L/分 酸素投与下)である。心音は奔馬調律である。呼吸音は全胸部にcoarse cracklesを聴取する。皮膚は湿潤し,四肢末梢の著明な冷感を認める。
検査所見:心電図を示す。
研修医,指導医および看護師の3人が救急外来で夜間勤務をしていた。研修医が初期対応をおこなった。
 研修医が最も優先すべき対応はどれか。

正解
c
国試正答率
65%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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