問題番号 : 118D50

30歳の女性。夜間の息苦しさを主訴に来院した。生来健康であったが,半年前から夜中に息苦しさのため目覚めるようになった。咳,痰も半年前から毎日ある。喫煙歴はない。1年前からネコを飼っている。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部エックス線写真で異常を認めない。β2受容体刺激薬吸入前後の呼吸機能検査の結果を表に示す。
 診断はどれか。

正解
b
国試正答率
82%

Assessment
①夜間の息苦しさ ⇒ 夜間呼吸困難を呈するのは気管支喘息

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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