問題番号 : 118A63

22歳の男性。咳嗽を主訴に来院した。1週間前から微熱と咳嗽が出現し改善しないため受診した。両親と弟と同居。2週間前に16歳の弟が同様の症状で百日咳と診断されている。昨日から反復性,発作性の咳嗽が持続している。咳は夜間に強い。意識は清明。体温37.1℃。脈拍108/分,整。血圧124/68mmHg。呼吸数22/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。
 この疾患で正しいのはどれか。

正解
e
国試正答率
53%

Assessment
①1週間前から微熱と咳嗽が出現 ⇒ 呼吸器感染症が示唆さ

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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