問題番号 : 118A48
33歳の女性。発熱を主訴に来院した。2週間前に2年間滞在していたアフリカから帰国した。1週間前から悪寒戦慄を伴う発熱,頭痛および悪心が出現した。1日おきに40℃の高熱が出るため自宅近くの診療所で解熱鎮痛薬を処方された。発熱が改善しないため再受診した。意識は清明。体温39.3℃。脈拍108/分,整。血圧80/48mmHg。呼吸数20/分。SpO2 98%(room air)。この患者の末梢血May-Giemsa染色標本を示す。 この疾患で正しいのはどれか。
画像診断:上画像参照。Assessment:
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。