問題番号 : 118A46

61歳の男性。右胸痛を主訴に来院した。3か月前から胸痛を自覚していたが,1週間前から痛みが増強したため受診した。体温36.9℃。脈拍84/分,整。血圧132/80mmHg。呼吸数16/分。SpO2 95%(room air)。心音に異常を認めない。右呼吸音の減弱を認める。血液所見:赤血球471万,Hb 11.0g/dL,Ht 36%,白血球9,200,血小板58万。血液生化学所見:SCC 0.7ng/mL(基準1.5以下),ProGRP 23.8pg/mL(基準81以下)。CRP 17mg/dL。胸膜生検でカルレチニン免疫組織化学染色が陽性である悪性細胞を認めた。胸部エックス線写真(A)とFDG-PET/CT像(B)を示す。
 この疾患で誤っているのはどれか。

正解
e
国試正答率
93%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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