問題番号 : 118A31

84歳の男性。発熱を主訴に来院した。10日前から右側胸部の痛みを自覚していた。3日前から発熱が出現したため受診した。1年前,脳梗塞により左不全片麻痺があり,時々食事でむせることがある。意識は清明。身長162cm,体重46kg。体温37.6℃。脈拍104/分,整。血圧110/66mmHg。呼吸数24/分。SpO2 95%(room air)。残存歯は数本でう歯があり口腔内は乾燥している。心音に異常を認めない。呼吸音は右下肺野にcoarse cracklesを聴取する。血液所見:赤血球436万,Hb 13.9g/dL,Ht 42%,白血球12,600(好中球75%,好酸球1%,好塩基球1%,単球6%,リンパ球17%),血小板18万。CRP 12mg/dL。胸部エックス線写真で右下肺野に浸潤影を認める。入院し多職種で連携してこの患者の肺炎治療サポートを行うことになった。
 現時点でかかわらないのはどれか。

正解
e
国試正答率
97%

Assessment
①84歳の男性 ⇒ 高齢の男性
②3日前から発熱,37.

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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