問題番号 : 117F48

63歳の男性。2か月前から咳嗽が出現し,改善しないため来院した。身長167cm,体重65kg。体温36.2℃。脈拍62/分,整。血圧124/80mmHg。呼吸数14/分。SpO2 95%(room air)。心音に異常を認めない。呼吸音は左上肺野で軽度減弱を認める。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。胸部エックス線写真で左上肺野に結節影を認めた。FDG-PET像を示す。精査により,肺扁平上皮癌,臨床病期ⅢA期と診断され,化学放射線療法の適応と判断された。
 この患者で,放射線療法単独と比べ薬物による抗癌治療を併用する意義はどれか。

正解
a
国試正答率
91%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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