問題番号 : 117D75

65歳の男性。胸部痛を主訴に来院した。4か月前から持続性の右胸部痛が出現し,徐々に増強したため受診した。40年前から建設業に従事していた。体温36.3℃。脈拍72/分,整。血圧128/72mmHg。呼吸数18/分。SpO2 98%(room air)。右胸部の呼吸音は減弱し,打診で濁音を認める。血液検査所見で炎症所見は認めないが,胸水中のヒアルロン酸は125,000ng/mLと著明な増加を認めた。胸部エックス線写真(A)と胸部造影CT(B)を示す。
 確定診断のために必要な検査はどれか。

正解
a
国試正答率
98%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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