問題番号 : 117D33

1歳8か月の女児。けいれん発作のため救急車で搬入された。1週間前から鼻汁と咳嗽,3日前から夜間の発熱があったが,食欲や機嫌は良好だった。睡眠中に突然右上下肢の間代けいれんが出現したため,家族が救急車を要請した。けいれん発作は30分持続し,救急車内で消失した。生来健康で,発達の異常を指摘されたことはない。けいれん発作の既往もない。意識レベルはJCSⅢ-100。体温38.0℃。けいれん発作は認めないが,意識障害が遷延したため入院となった。直ちに脳波の持続モニタリングを行ったところ,左頭頂部と後頭部に棘徐波が頻発していた。人工呼吸管理下で抗けいれん薬の持続投与を行ったところ,脳波上の棘徐波は消失した。入院6日目の頭部MRIのT2強調像(A)と拡散強調像(B)を示す。
 可能性が高い疾患はどれか。

正解
a
国試正答率
42%

Assessment
Step1 1歳8か月の女児 けいれん発作<

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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