問題番号 : 117D27

45歳の男性。頭痛と睡眠時のいびきを主訴に来院した。数年前から靴や指輪のサイズが合わなくなり,久しぶりの友人との電話では声の低音化も指摘されていた。身長172cm,体重79kg。脈拍80/分,整。血圧148/92mmHg。呼吸数12/分。甲状腺腫は触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。血液所見:赤血球486万,Hb 14.2g/dL,Ht 43%,白血球8,200,血小板23万。血液生化学所見:AST 48U/L,ALT 44U/L,γ-GT 78U/L(基準8~50),ALP 186U/L(基準38~113),空腹時血糖128mg/dL,HbA1c 6.9%(基準4.6~6.2),LDLコレステロール154mg/dL,Na 142mEq/L,K 4.2mEq/L,Cl 105mEq/L,Ca 9.8mg/dL,P 4.5mg/dL。両手の写真を示す。
 この患者の診断のために有用でないのはどれか。

正解
c
国試正答率
82%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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