問題番号 : 117B38

67歳の男性。腹部膨満感,右季肋部痛およびふらつきを主訴に来院した。半年以上前から右季肋部痛を自覚していたが,3か月前から痛みが増強するとともに腹部膨満感が出現,1か月前から黒色の軟便が見られるようになり,2週間前からふらつきが強まった。ここ3か月で体重が5kg減少している。意識は清明だが,問診の意味が把握しにくいようで,聴覚障害と軽度の知的障害が疑われる。身長154cm,体重53kg。体温35.9℃。脈拍84/分,整。血圧112/72mmHg。呼吸数13/分。眼瞼結膜は蒼白で眼球結膜に軽度黄染を認める。腹部は膨満しており,波動を認める。両下腿に強い浮腫を認める。一人暮らしで身寄りがなく,生活保護を受けている。民生委員が同伴で受診しており,問診の際も民生委員を介して聞き取りを行ったが,生活状況などについて十分な情報が聴取できない。
 まず取るべき対応で正しいのはどれか。

正解
b
国試正答率
85%

Assessment
①聴覚障害と軽度の知的障害が疑われる。
②身寄りがなく生

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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