問題番号 : 117B26

86歳の女性。10年前に脳梗塞を発症して寝たきりとなった。重度の認知症があり,自宅で家族が介護してきたが,四肢関節の拘縮が徐々に進行し,最近は体位変換も困難である。訪問診療に訪れたところ,和室の布団に右側臥位で寝ている。股関節は90度屈曲位で拘縮しており,うなり声をあげている。身長154cm,体重42kg。体温36.2℃。脈拍76/分,整。血圧122/68mmHg。呼吸数18/分。
 診察に際して正しいのはどれか。

正解
a
国試正答率
100%

Assessment
①脳梗塞を発症,重度の認知症,四肢関節の拘縮⇒血管性認知

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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