問題番号 : 117A15

62歳の女性。皮疹と発熱を主訴に来院した。7日前から感冒症状があり市販の総合感冒薬を内服している。前日から顔面と四肢体幹に紅斑が出現し,口内の痛みと発熱も出現した。体温38.5℃。顔面,四肢および体幹の広範囲の皮膚に紅斑,水疱およびびらんがみられる。水疱とびらんの範囲は体表面積の40%以上である。眼球結膜充血と口唇痂皮,口腔粘膜にもびらんがみられる。顔面と左上腕の写真(A)(B)を示す。内服している総合感冒薬のリンパ球刺激試験358%(基準180未満),抗ヒトヘルペスウイルス6 IgG抗体価10倍(基準10以下)で,3週間後の採血で,抗ヒトヘルペスウイルス6 IgG抗体価10倍であった。
 最も考えられるのはどれか。

正解
c
国試正答率
93%

画像診断
上画像参照。
A:顔面の広範囲にびらん・水疱,口唇の腫脹を認める。

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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