問題番号 : 116D56

69歳の男性。1か月前からの皮膚紅斑および1週間前からの全身倦怠感と食欲不振を主訴に来院した。姉が血液疾患で死亡している。体温37.1℃。脈拍68/分,整。上半身に紅斑を認める。体表リンパ節は触知しない。血液所見:赤血球446万,Hb 14.9g/dL,Ht 44%,白血球14,800,血小板20万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL,アルブミン4.1g/dL,総ビリルビン1.5mg/dL,AST 95U/L,ALT 53U/L,LD 1,916U/L(基準120~245),クレアチニン1.4mg/dL。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本写真を下に示す。
 この患者で注意すべき合併症はどれか。

正解
c
国試正答率
98%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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