問題番号 : 116D43

55歳の男性。昨日から発熱と動悸を自覚し,本日前頸部に腫脹と痛みが出現したため来院した。1週間前から咽頭痛があり風邪薬を服用していた。体温37.6℃。脈拍96/分,整。血圧132/78mmHg。頸部リンパ節の腫大は認めないが,甲状腺はびまん性に腫大しており,右葉に圧痛を認める。血液生化学所見:TSH 0.1 μU/mL(基準0.2~4.0),FT4 2.7ng/dL(基準0.8~2.2)。CRP 8.4mg/dL。
 最も考えられる疾患はどれか。

正解
d
国試正答率
91%

画像診断
上画像参照。
 甲状腺はびまん性に腫大しており,皮膚に発赤などの炎症

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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