問題番号 : 116D34

59歳の女性。歩行障害を主訴に来院した。半年前から立ちくらみとともに歩行時にふらついて,よく壁にぶつかるようになった。同時期から頑固な便秘を自覚し,尿失禁もみられるようになった。歩行障害は徐々に悪化し,1週間前には転倒した。最近では箸も使いにくくなった。既往歴,家族歴に特記すべきことはない。仰臥位での血圧は110/70mmHg,脈拍60/分であり,起立2分後の血圧は80/60mmHg,脈拍62/分であった。心音と呼吸音に異常を認めない。胸腹部には異常を認めない。神経診察では構音障害を認める。上肢では鼻指鼻試験で両側の測定障害がみられ,回内回外試験では変換運動障害も認める。四肢には両側とも同程度の筋強剛を認めるが振戦はみられない。歩行時には体幹動揺を認める。
 考えられる疾患はどれか。

正解
b
国試正答率
93%

Assessment
①立ちくらみ ⇒ 起立性低血圧の可能性を考える。
②歩行

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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