問題番号 : 116B26

54歳の女性。3日前に子宮筋腫のため子宮摘出術を受け入院中である。本日,洗面所で洗顔していたところ突然呼吸困難が生じ,持続している。咳嗽はない。胸痛はない。喫煙歴はない。意識は清明。体温36.4℃。脈拍112/分,整。血圧102/62mmHg。呼吸数24/分。SpO2 89%(room air)。呼吸音に異常を認めない。
 最も可能性が高いのはどれか。

正解
d
国試正答率
97%

Assessment
①54歳 ⇒ 中年発症の疾患
②子宮筋腫術後3日後 ⇒

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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