問題番号 : 116A71

本問は4通りの答えを正解として採点された。

 5歳の女児。3日前からの高熱を主訴に母親とともに来院した。咽頭痛と食欲低下を認めるが,咳嗽や鼻汁は認めない。体温39.6℃。脈拍120/分,整。呼吸数28/分。SpO2 100%(room air)。活気良好。顔色良好。眼球結膜に軽度の発赤を認める。咽頭の発赤を認め,口蓋扁桃に白苔の付着を認める。両側の頸部に径1.5cmのリンパ節を4個ずつ触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。
 可能性が高い疾患はどれか。3つ選べ

正解
a, b, c, d
国試正答率
95%


本問は,設問が不明確で複数の選択肢が正解と考えられるため,4通りの答えを正解として採点された。

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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