問題番号 : 115E47

本問は,115E47~48の連問の一部です。

 75歳の男性。発熱,腹痛および下痢のため救急車で搬入された。
現病歴:10日前から左下腿蜂窩織炎のために入院して抗菌薬の点滴を行い,改善したため抗菌薬を内服投与に切り替えて4日前に退院した。2日前から発熱,腹痛および1日5回以上の水様下痢が出現した。経口摂取と体動が困難となったため同居する妻が救急車を要請した。退院後に食中毒の原因となり得る食物の摂取歴はない。周囲に同じ症状の人はいない。
既往歴:50歳台から高血圧症で降圧薬を服用中である。66歳時に2型糖尿病と診断され1年前からインスリン治療を行っている。
生活歴:妻と2人暮らし。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
家族歴:兄が糖尿病で治療中である。
現 症:意識は清明。身長168cm,体重73kg。体温38.6℃。心拍数120/分,整。血圧136/70 mmHg。呼吸数20/分。SpO2 96%(room air)。皮膚のツルゴールは低下している。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常は認めない。口腔内は乾燥している。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で肝・脾を触知しない。下腹部に圧痛があるが反跳痛はない。腸雑音は亢進している。四肢は下腿に発赤や熱感を認めない。
検査所見:血液所見:赤血球490万,Hb 14.3g/dL,Ht 42%,白血球18,200(好中球84%,好酸球1%,単球3%,リンパ球12%),血小板20万,血液生化学所見:総蛋白6.2g/dL,アルブミン3.8g/dL,総ビリルビン0.4mg/dL,AST 30U/L,ALT 38U/L,尿素窒素40mg/dL,クレアチニン1.8mg/dL,尿酸9.6mg/dL,血糖158mg/dL。CRP 4.3mg/dL。
 診察にあたり誤っている感染予防策はどれか。

正解
e
国試正答率
88%

Assessment
①発熱,腹痛,頻回な水様下痢 ⇒ 急性腸炎,感染性>非感

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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