問題番号 : 115E40

60歳の男性。右片麻痺と言語障害を主訴に救急車で搬入された。現在高血圧症で内服加療中である。今朝起きて1時間後から右手足の動きが悪く,言葉が出にくいことに気付いた。意識はJCSⅠ-1。体温36.5℃,心拍数90/分,整。血圧160/94mmHg。呼吸数16/分。SpO2 96%(room air)。運動性失語を認める。右片麻痺は徒手筋力テストで上下肢共に3。心電図は洞調律であった。胸部エックス線写真で異常を認めない。頭部単純CTで異常を認めない。血液所見:赤血球450万,Hb 14.2g/dL,Ht 42%,白血球8,800,血小板18万,PT-INR 1.0(基準0.9~1.1)。血液生化学所見:尿素窒素15mg/dL,クレアチニン0.8mg/dL,血糖102mg/dL,Na 140mEq/L,K 3.7mEq/L,Cl 99mEq/L。血液検査の結果が出るまでに施行した頭部MRIの拡散強調像では,左中大脳動脈領域の一部で限局性に淡い高信号域を認めた。発症から90分経過している。
 まず急速静注すべき薬剤はどれか。

正解
e
国試正答率
90%

Assessment
①60歳の男性 ⇒ 中高年の男性
②右片麻痺と言語障害

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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