問題番号 : 115E33

2か月の男児。右鼠径部の膨隆と嘔吐を主訴に母親に連れられて来院した。2週前,入浴時に右鼠径部が膨れているのに気付いたが,しばらくすると膨隆は消失していた。前日の夕方,おむつ交換時に右鼠径部が膨れていた。本日朝,右鼠径部から陰嚢にかけての膨隆が前日よりも大きくなっていた。授乳後に頻回の嘔吐を認めたため午後受診した。機嫌不良。身長54cm,体重4.4kg。体温37.3℃。心拍数150/分,整。血圧106/50mmHg。呼吸数40/分。腹部は膨満している。右鼠径部から陰嚢にかけて膨隆し,触ると嫌がる。外観写真(A)を下に示す。血液所見:赤血球420万,Hb 12.3g/dL,Ht 36%,白血球18,000,血小板22万。血液生化学所見:尿素窒素10mg/dL,クレアチニン0.5mg/dL,Na 135mEq/L,K 4.2mEq/L,Cl 102mEq/L。CRP 5.0mg/dL。腹部エックス線写真(臥位)(B)を下に示す。
 対応として正しいのはどれか。

正解
c
国試正答率
94%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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