問題番号 : 115D74

 59歳の男性。黒色便と倦怠感を主訴に来院した。半年前から3回ほど黒色便が出現していた。1週前に黒色便がみられ倦怠感も出現したため受診した。意識は清明。体温36.1℃。脈拍80/分,整。血圧140/84mmHg。呼吸数14/分。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。直腸指診で血液の付着を認めない。便潜血反応陽性。血液所見:赤血球328万,Hb 10.1g/dL,Ht 31%,白血球6,400,血小板19万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL,アルブミン3.6g/dL,総ビリルビン0.9mg/dL,AST 26U/L,ALT 19U/L,LD 247U/L(基準120~245),ALP 283U/L(基準115~359),γ-GT 47U/L(基準8~50),アミラーゼ89U/L(基準37~160),尿素窒素21mg/dL,クレアチニン0.6mg/dL,血糖99mg/dL,総コレステロール196mg/dL,トリグリセリド130mg/dL,Na 141mEq/L,K 4.0mEq/L,Cl 104mEq/L。CRP 0.9mg/dL。上部消化管内視鏡検査と大腸内視鏡検査で異常を認めない。
 次に行うべきなのはどれか。2つ選べ

正解
b, d
国試正答率
74%

Assessment
①59歳の男性 ⇒ 中年の男性
②半年前からの黒色便 ⇒

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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