問題番号 : 115D65

 41歳の女性。3日前からの発熱と黄色膿性痰を主訴に来院した。市販の解熱薬を内服していたが,改善しないため受診した。7年前から気管支喘息に対して吸入ステロイド薬を定期的に使用している。体温37.4℃。脈拍104/分,整。血圧118/62mmHg。呼吸数18/分。SpO2 95%(room air)。左下胸部にcoarse cracklesを聴取する。血液所見:赤血球456万,Hb 13.0g/dL,Ht 39%,白血球19,800(好中球85%,好酸球1%,好塩基球1%,単球5%,リンパ球8%),血小板34万。CRP 15mg/dL。胸部エックス線写真(A)及び喀痰Gram染色標本(B)を下に示す。
 原因微生物として考えられるのはどれか。

正解
e
国試正答率
81%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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