問題番号 : 115D60

73歳の女性。口腔粘膜疹と皮疹を主訴に来院した。2か月前から口腔粘膜にびらんを生じ,摂食時に疼痛を伴うようになった。自宅近くの診療所でうがい薬を処方されたがびらんが拡大し,2週前から皮膚にも水疱とびらんが出現したため受診した。受診時,歯肉と口蓋部に発赤を伴うびらんを多数認める。体幹と四肢には径15mmまでの紅斑,水疱,びらん及び痂皮を認める。皮膚生検で表皮基底層直上に裂隙を認め,棘融解像を伴う。蛍光抗体直接法では表皮下層を中心に表皮細胞間にIgG,C3の沈着を認める。口腔粘膜と上肢の写真(A)及び生検組織のH-E染色標本(B)を下に示す。
 最も考えられるのはどれか。

正解
b
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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