問題番号 : 115D39

74歳の男性。歩行障害,見当識障害および尿失禁を主訴に来院した。約3か月前から開脚で小刻みな歩行をするようになった。2週前より動作が緩慢となり,日付を間違えるようになった。1週前から尿失禁をするようになったため受診した。意識はJCSⅠ-2。体温36.5℃。脈拍86/分,整。血圧142/88mmHg。呼吸数14/分。SpO2 97%(room air)。Mini-Mental State Examination〈MMSE〉23点(30点満点)。頭部MRIのFLAIR水平断像(A)及びT1強調冠状断像(B)を下に示す。
 確定診断と治療方針の決定に有用なのはどれか。

正解
e
国試正答率
86%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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