問題番号 : 115B30

2歳の男児。発熱,咳嗽および喘鳴を主訴に母親に連れられて来院した。数日前から鼻汁と咳嗽を認め,今朝から発熱が出現し,息苦しそうであったため受診した。意識は清明。①体温37.8℃。②脈拍120/分,整。③呼吸数48/分④SpO2 98%(room air)。⑤毛細血管再充満時間1秒。呼気性喘鳴を聴取する。顔色はやや不良で,口唇チアノーゼは認めない。咽頭発赤を認める。胸骨上部と肋間に陥没呼吸を認める。
 下線部のうち緊急性が高いことを示唆するのはどれか。

正解
c
国試正答率
96%

Assessment
①2歳の男児 ⇒ 幼児である。
②発熱,咳嗽,喘鳴を主訴

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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