問題番号 : 115A38

11歳の男児。運動後の呼吸困難を主訴に救急車で搬入された。給食後,午後1時間目の体育で持久走中に症状が出現してきた。給食の主なメニューは,パン,エビグラタン,オニオンサラダ,キウイフルーツだった。気管支喘息の既往はあるが,現在常用薬はなく,最近1年間,発作はなかったという。その他,既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。心拍数90/分。血圧96/62mmHg。呼吸数24/分。胸部聴診上,喘鳴を聴取する。腹部と下肢に紅斑と膨疹を認める。
 直ちに行うべき対応として適切なのはどれか。

正解
c
国試正答率
87%

Assessment
①気管支喘息の既往がある11歳の男児 ⇒ アレルギー体質

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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