問題番号 : 114F46

2か月の乳児。喘鳴を主訴に母親に連れられて来院した。在胎39週3日,体重2,750gで出生した。出生直後から啼泣時に軽度の喘鳴を認めていたが,その後,安静時にも喘鳴を認めるようになった。2日前から哺乳時に喘鳴が増強し哺乳量が低下したという。体重4,560g。体温36.6℃。心拍数110/分,整。呼吸数36/分。SpO2 98%(room air)。胸骨上窩に陥没呼吸を認め,吸気時に喘鳴を認める。RSウイルス抗原迅速検査は陰性であった。胸部エックス線写真で異常を認めない。
 可能性が高い疾患はどれか。

正解
c
国試正答率
70%

Assessment
①2か月の乳児
②出生直後から啼泣時の喘鳴 ⇒ 先天性の

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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