問題番号 : 114D71

80歳の女性。今朝,自室で倒れているのを家人に発見され,救急車で搬入された。1週前から38℃の発熱,鼻汁および咽頭痛を訴えていたが,食事も摂れていたので医療機関は受診せずに様子をみていた。昨日の夕食も通常通りに摂取して就寝したが,朝食時に起きてこないので家人が様子を見に行ったところ自室で倒れていたという。30年前から2型糖尿病に対して経口糖尿病薬を内服している。意識レベルはJCSⅢ-100。身長152cm,体重42kg。体温37.8℃。心拍数104/分,整。血圧88/46mmHg。呼吸数18/分。左上下肢の不全麻痺と右下肢のけいれんを認める。皮膚,口腔粘膜は著明な乾燥を認める。尿所見:蛋白(±),糖4+,ケトン体(-)。血液生化学所見:尿素窒素60mg/dL,クレアチニン2.4mg/dL,血糖1,160mg/dL,HbA1c 6.6%(基準4.6~6.2),Na 156mEq/L,K 4.0mEq/L,Cl 116mEq/L。
 直ちに静注すべきなのはどれか。2つ選べ

正解
a, c
国試正答率
95%

Assessment
①80歳の女性 ⇒ 高齢女性
②1週前より38℃の発熱,

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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