問題番号 : 114D59

65歳の女性。胸痛を主訴に来院した。1か月前から右胸痛を自覚していたが改善しないため受診した。13年前に右乳癌で手術の既往がある。30年前から建設業に従事していた。呼吸音は右下胸部で減弱,胸部の打診で右背側に濁音を認めた。胸部エックス線写真(A),胸部造影CT(B)及びFDG-PET/CT(C)を別に示す。胸腔鏡下生検を施行した結果,カルレチニン免疫組織染色が陽性である悪性細胞を認めた。
 この患者で高値を示すのはどれか。

正解
a
国試正答率
98%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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