問題番号 : 114D56

42歳の男性。喘鳴を主訴に来院した。幼児期に気管支喘息を発症したが,12歳以降は喘息発作もなく過ごしていた。半年前から再び発作が生じるようになったため受診した。アレルギー性鼻炎の既往はない。吸入副腎皮質ステロイド薬,吸入長時間作用性β2刺激薬,吸入長時間作用性抗コリン薬,ロイコトリエン受容体拮抗薬,テオフィリン徐放薬で治療したところ最近症状が落ち着き,減薬を考慮している。血液所見:赤血球430万,Hb 14.5g/dL,白血球7,800(分葉核好中球63%,好酸球10%,好塩基球1%,単球5%,リンパ球21%),血小板25万。特異的IgE抗体は全て陰性。
 治療方針として,中止すべきでないのはどれか。

正解
b
国試正答率
90%

Assessment
①気管支喘息治療が落ち着き,治療薬の減薬を考慮 ⇒ 気管

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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