問題番号 : 114D24

3歳の女児。発熱と全身の皮疹を主訴に祖母に連れられて来院した。2日前から38℃台の発熱と顔面の紅斑が出現し,紅斑は昨日から全身に拡大したという。薬剤内服歴はない。体温38.1℃。脈拍132/分,整。血圧96/58mmHg。呼吸数30/分。SpO2 98%(room air)。口囲と鼻周囲の紅斑とともに鱗屑,黄色痂皮を認める。びまん性紅斑は頸部,腋窩,腹部および鼠径部に高度である。患児は接触痛を訴え,元気がなく不機嫌である。頸部の紅斑には小水疱と小膿疱を伴う。眼粘膜と口腔粘膜とに異常を認めない。血液所見:赤血球434万,Hb 12.1g/dL,Ht 35%,白血球12,300,血小板33万。免疫血清学所見:CRP 0.8mg/dL,ASO 230単位(基準250以下)。顔面から胸部にかけての写真を別に示す。
 最も考えられるのはどれか。

正解
e
国試正答率
92%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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