問題番号 : 114D17

42歳の初産婦(1妊0産)。陣痛発来のため入院した。既往歴は35歳で腹腔鏡下子宮筋腫核出術,38歳で子宮鏡下子宮内膜ポリープ摘出術を受けた。入院後8時間で3,450gの男児を経腟分娩し,児娩出の5分後に胎盤はスムーズに娩出された。分娩時出血量は100mLであり,会陰裂傷に対して縫合術を行った。産後20分の時点で軽度の意識混濁が出現した。この時点で脈拍120/分,整。血圧72/40mmHg。呼吸数24/分であり,腹部の疼痛を訴えている。外出血(性器出血)は少量で,腟鏡診でも子宮口からのわずかな血液流出を認めるのみである。
 最も考えられるのはどれか。

正解
c
国試正答率
50%

Assessment
①35歳で腹腔鏡下子宮筋腫核出術 ⇒ 子宮に切開創が入る

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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