本問は,114B45~46の連問の一部です。
75歳の女性。発熱を主訴に来院した。
現病歴:昨日からわずかな排尿痛を自覚していた。今朝から悪寒戦慄を伴う発熱が出現したため,家族に付き添われて受診した。
既往歴:高血圧症のため,自宅近くの診療所で投薬を受けている。胆石症のため,同じ診療所で年1回の腹部超音波検査を実施している。
生活歴:60歳まで小学校の教諭をしていた。夫は5年前に死去し,現在は長男夫婦および中学生の孫と同居している。
家族歴:父が胃癌,母が大腸癌。
現 症:意識は清明。身長152 cm,体重45 kg。体温38.3℃。脈拍96/分,整。血圧114/72 mmHg。呼吸数20/分。SpO2 95%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。咽頭に異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。甲状腺腫を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。左肋骨脊柱角に叩打痛を認める。四肢に浮腫を認めない。
検査所見:尿所見:黄色で混濁,蛋白(±),糖(-),潜血1+,沈渣に赤血球を認めず,白血球100以上/HPF。血液所見:赤血球382万,Hb 11.2 g/dL,Ht 33%,白血球10,100(桿状核好中球17%,分葉核好中球55%,好酸球2%,好塩基球0%,単球10%,リンパ球16%),血小板15万。血液生化学所見:総蛋白7.5 g/dL,アルブミン3.2 g/dL,総ビリルビン0.7 mg/dL,AST 19 U/L,ALT 9 U/L,LD 220 U/L(基準120~245),ALP 336 U/L(基準115~359),γ-GT 36 U/L(基準8~50),尿素窒素15 mg/dL,クレアチニン0.8 mg/dL,血糖120 mg/dL,Na 137 mEq/L,K 4.4 mEq/L,Cl 100 mEq/L。CRP 14 mg/dL。
尿培養とともにさらに培養のために採取すべき検体はどれか。