問題番号 : 114B39

78歳の女性。Alzheimer型認知症と骨粗鬆症があり,グループホームに入所中である。月に1回の訪問診療,週に1回の訪問看護を受けている。昨夜から39.0℃の発熱と湿性咳嗽があり呼吸困難を訴えていると,今朝,施設の介護福祉士から病院へ連絡が入った。電話を受けた看護師がバイタルサインを聞いたところ,JCSⅡ-10。体温39.8℃。脈拍120/分,整。血圧78/60mmHg。呼吸数30/分であった。
 この情報を受け取った担当医が指示する内容として適切なのはどれか。

正解
b
国試正答率
100%

Assessment
①認知症と骨粗鬆症もある高齢女性。グループホームで暮らし

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る