問題番号 : 114A62

23歳の女性。左下腹部痛を主訴に来院した。3日前の朝,通勤中の電車内で急に左下腹部痛を自覚した。痛みは2時間ほどで自然に軽快したという。2か月前にも同様の疼痛発作があったため心配して受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。月経は周期28日型,整,持続5日間。身長158cm,体重48kg。体温36.6℃。脈拍72/分,整。血圧100/64mmHg。呼吸数18/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。恥骨上から臍上6cmにかけて腹部腫瘤を触知し,軽度の圧痛を認める。子宮は正常大で圧痛は認めない。血液所見:赤血球380万,Hb 10.1g/dL,Ht 32%,白血球4,000,血小板19万。血液生化学所見:総蛋白7.0g/dL,AST 22 U/L,ALT 20 U/L,LD 190 U/L(基準120~245),α-フェトプロテイン〈AFP〉5ng/mL(基準20以下),CA19-9 35 U/mL(基準37以下),CA125 30 U/mL(基準35以下)。下腹部MRIのT2強調像(A),T1強調像(B)及び脂肪抑制T1強調像(C)を別に示す。
 治療として適切なのはどれか。

正解
a
国試正答率
88%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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