問題番号 : 114A48

70歳の男性。嚥下困難を主訴に来院した。2か月前から食物の飲み込みにくさを自覚するようになった。徐々に食事摂取が困難となり,体重は1か月で4kg減少した。身長170cm,体重59kg。体温36.5℃。脈拍76/分,整。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球334万,Hb 10.8g/dL,Ht 31%,白血球7,200,血小板18万。血液生化学所見:総蛋白6.3g/dL,アルブミン3.3g/dL,AST 36 U/L,ALT 40 U/L,尿素窒素19mg/dL,クレアチニン0.8mg/dL,CEA 14ng/mL(基準5以下),SCC 7.8ng/mL(基準1.5以下)。上部消化管内視鏡像(A),生検組織のH-E染色標本(B)及び腹部造影CT(C)を別に示す。
 対応として適切なのはどれか。

正解
d
国試正答率
98%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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