問題番号 : 114A45

70歳の男性。息切れを主訴に来院した。最近,趣味のグラウンド・ゴルフをするときに息切れを自覚するようになり受診した。喫煙歴はない。心音はⅡ音の固定性分裂を認め,胸骨左縁第2肋間に収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。下肢に浮腫を認めない。手指にチアノーゼ,ばち指を認めない。心電図は洞調律で不完全右脚ブロックを認める。胸部エックス線写真(A)及び心エコー図(B)を別に示す。その後心臓カテーテル検査を行った。
 この患者の各部位の酸素飽和度(%)で正しいのはどれか。
 SVC:上大静脈,RA:右心房,RV:右心室,PA:肺動脈,LV:左心室

正解
a
国試正答率
96%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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