問題番号 : 114A38

76歳の男性。肺癌治療のため入院中である。根治術として,右肺下葉切除およびリンパ節郭清術を施行された。胸腔ドレーンからの軽度の空気漏れが手術直後から観察されたが,胸部エックス線写真では肺の膨張に問題はなかった。術後3日目,胸腔ドレーンからは依然空気漏れを認めている。手術直後の胸部エックス線写真(A)及び術後3日目の胸部エックス線写真(B)を別に示す。
 この患者で認められる所見はどれか。

正解
c
国試正答率
95%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る